高次脳機能障害における「重度者」とは?
本日、脳損傷・高次脳機能障害「サークルエコー」恒例のzoomを活用した「web集いの場」を開催しました。
今回も盛況で、ゲストの方を含めて15名の方にご参加いただきました。
本日のテーマは「重度」について。
サークルエコーは高次脳機能障害の中でも重度者の多い家族会です。これまでも先人たちが重度者に対するいろいろな理解促進活動をしてこられました。
一方で、まだまだ重度者に対する理解は決して高いとは言えない現実があります。
われわれはもう一度原点に立ち返り、「重度者」についての見解を明確にするための議論を行いました。
真剣な議論の末、でてきた声を下記の通りに集約しました。ご参考まで。
1.高次脳機能障害における「重度」と判断する基準
・少なくとも4つの機軸がある。
そのうちひとつでも問題があるものは「重度」と認識すべき。
(4つの機軸と基準)
①就労→不可
②身体状況→ADL不十分(要全介助・一部介助)・失行
③社会的行動→行動障害・気分障害・発動性低下
④コミュニケーション→意思疎通できない・判断できない、失語
・ひとつひとつの行為が「びっくり」する・想像つかないもの
2.当事者支援に対する課題
・「医療」から「生活」への移行段階における情報不足
・啓蒙活動する(理解促進・情報共有化をはかる)相手は「実務対応者(ケアマ ネ・施設・セラピスト・ヘルパー)」だけではなく、地域・医療・介護における「相談窓口」も必要