介護雑感①

重度の高次脳機能障害の家内を介護して8年。

この間、自身の経験だけではなく、会社関係をはじめ多くの方々からご支援いただきながら、いろいろなことを学んできました。まだまだ学びの途中です。日々学習中です。

その一方で、「介護」というものを多面的に見ることができました。

介護される側だけではなく、介護する側にも人生がある。介護しながらも、介護する側ももっと人生を楽しまなければならない。そんな境地に至っています。

「介護」というとどうしても後ろ向きで、自己犠牲的な、暗いイメージがあります。しかし、もはや介護は結婚、就職、子育てと同じように、ライフサイクルの一部であると認識しなければならないと思います。教育の問題と言ってもいいのかもしれません。

一つの考え方として、「よりよい介護のあり方(介護者向け)」を下記のようにあらわしました。(この公式は「元気応援かふぇ」などでも活用します)

それぞれの項目は相互に関係しあいながら介護生活の質を向上させるという考え方です。

まずは各項目における介護者自身の現状を把握することから始めることが必要です。

ただし、介護を取り巻く環境は個人ごとに異なるので、「マスコミ報道」や「経験者の声」に必要以上に踊らされないことは肝に銘じなければなりません。

一般的に「介護」は制度面や技術面が重要視されるケースが先立ちます。ただ、介護は労働集約型の作業・行為です。介護する側の心身の健康がもっとクローズアップされるべきと考えます。

そんな介護雑感について、時々レポートしたいと思います。

次回は、最後に触れた「心身の健康」を支える介護ストレス対策について検討します。