客観的にみることの大切さ
毎月第一金曜日に開催する『健康介護塾』の中に、「ジェノグラム」と「エコマップ」という講座を予定しています。いまその内容のバージョンアップに向けて再学習をしています。
そもそも「ジェノグラム」は、一言で言うと「心理的家系図」というものです。当事者を中心とした家族・親族間の心理学的な含みを持たせた関係図です。また「エコマップ」とは、当事者の周辺にある社会資源との関係性をネットワークとして示した生態図であるといえます。どちらも介護、障害、医療、教育などの分野で支援ツールとして活用されています。
特に突然介護が始まった時、またいろいろな介護生活の過程などにおいても、これらは現状を客観的に正しく理解する上で非常に有効なツールであると考えます。そこを間違ってしまうと、介護に主観が強く入り過ぎ「ひとりよがり介護」や「パターナリズム(父権的温情主義)」となりかねません。そうなってしまうと、介護する側・される側ともによい結果をもたらすことはないでしょう。
大切なのは、俯瞰して客観的に事実を正しくとらえること。そしてそれをもとに仮説をたて、さらにその結果(事実)を検証する。こうしたサイクルを繰り返す中から、いろいろな選択肢が見えてくるのではないでしょうか。
「しかない、というものは世にはない。人よりも一尺高くから物事をみれば、道はつねに幾通りもある」(司馬遼太郎『竜馬がゆく』より)。
まさにものの道理では!もちろん介護の世界の話だけではないですよね。
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