耳より情報『歌の豆(まめ)』
歌の表情~「心」編~
みなさん、ごきげんいかがですか。
今回は「歌の表情」についてのお話です。
「表情」と聞いて、みなさんは何を連想しますか?
ふつうは「顔の表情」が思い浮かびますよね。
しかし、今回はひと味違います。
・歌うときの気持ちの込めかた(心)
・その気持ちを外に向けて発する歌唱(技)
・顔だけにとどまらず全身を使った歌の表現(体)
つまり「心・技・体」の3つの要素すべてを使った「歌の表情」についての話です。
歌うときには口や喉を動かしますし、呼吸のために肺や下腹部を動かします。
そして、その先の音楽的な表現として、曲調を理解しそれに合わせた声の強弱や、演出としての体の動きが加わります。
その結果として、あなた自身の歌唱力も上がり、あなたの歌を聴いている周りの方々に感動を与えることができるのです。
誰でも、歌で人を感動させることができる!
人の心を豊かにできる!
実はあなたの歌にはすごいパワーが秘められているのです。
さぁ「歌の表情」をよりよいものにしていきましょう!
今回は「心」から。
まずは、歌いたい曲をしっかり聞き込んでみましょう。
ご用意いただくのは、プロ歌手ご本人が歌っているCDと再生するCDプレーヤー。
そして紙とペン(これが大切!)。これだけです。
用意が整いましたら、いよいよ聞き込みスタートです。
1)ペンを持って
2)紙に向かい
3)CDを聞きながら
4)歌詞を聞き取り
5)その歌詞を紙に書き写してください
*歌詞カードは見ないようにお願いしますね!
大切なのは「自分の耳で歌詞を聞き取る力」と「それを自分の手で書き取る力」を養うことです。
最初のうちは、書き写すスピードが曲についていけず大変かもしれません。しかし、何度も繰り返すことで少しずつ慣れてきます。そしてなにより、それによって、曲の流れや詞のテーマが体得され、歌うときの気持ちの込め方がわかるようになってくるのです。
是非とも挑戦してみてください。
なお、この動作は、認知機能* や注意分割機能* の維持・向上も期待できます。
*認知機能 : 記憶、思考、理解、計算、学習、言語、判断などの知的な能力。
*注意分割機能 :2つ以上のことを同時にする時、それぞれ適切に注意を払う能力。
(カセットテープやレコードなどのアナログ音源は使用環境によっては音程やリズムが狂ってしまう場合があるので、CDなどデジタル音源での練習をおすすめします)